も、もうえぇかな。だいぶ入ったんとちゃうか。そろそろ出かけんと、待ち合わせに間に合わへんしなぁ。もうかれこれ11時間は空気入れてるで。あ~しんど。中古はこれやからかなんなぁ。だいたいやなぁ、膨らますチューブやらバルーンやらが固いねん。そやし膨らむのに時間かかんにゃな。そら確かに、いつでもどこでも供給できるエネルギーいうたら人力や。自分が楽したい分は自分の力でどないかせぇいうのは理想やけど、もうちょっとどないかならへんもんかな。少なくとも、この車は体育会系のパンパン肺活量のある人間向きやわ。文化系の俺には向いてへん。やっぱり返品してこよかなぁ。それか、バイト募集して膨らましてもらおかなぁ。息1・/200円。昔のガソリンと変わらんか…。
【作】 上田広樹 京都精華大学マンガ学部 マンガ学科カートゥーンコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授