久しぶりにお天道様が顔を出したと思たら、またこれはエライ暑うなってきたなぁ。まぁこれで、橋やら道はあんじょう乾いて通りやすぅなるし、誰ぞが板張りで滑って川ん中落ちる心配もあらへんやろ。やっぱし船で行くのが楽でえぇけどな。あ、船頭さん。そのまま南下がって、寺町仏光寺まで行って。友達となぁ、昼に寿司食べる約束してますねん。江戸前ならぬ鴨川前。ピチビチの海の魚が京都で獲れるやなんて、ちょっと前までは考えられへんかったもんなぁ。この海水、元をたどれば南極から来てるらしいで。えらいもんやなぁ。南極で出来た氷でも、京都先斗町に降った雪でも、「溶けて流れりゃみな同じ」…と昔の歌にあるもんなぁ。え?雪はこないにしょっぱない?まぁ、細かいことはえぇがな。今日はハモも食べんとなぁ。
【作】 稲原和彰 京都精華大学マンガ学部 マンガ学科カートゥーンコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授