2008年
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 「水の都 京都」

山紫水明、健在なり。いかに形は変わろうと、やはり京都は魅力的。

 久しぶりにお天道様が顔を出したと思たら、またこれはエライ暑うなってきたなぁ。まぁこれで、橋やら道はあんじょう乾いて通りやすぅなるし、誰ぞが板張りで滑って川ん中落ちる心配もあらへんやろ。やっぱし船で行くのが楽でえぇけどな。あ、船頭さん。そのまま南下がって、寺町仏光寺まで行って。友達となぁ、昼に寿司食べる約束してますねん。江戸前ならぬ鴨川前。ピチビチの海の魚が京都で獲れるやなんて、ちょっと前までは考えられへんかったもんなぁ。この海水、元をたどれば南極から来てるらしいで。えらいもんやなぁ。南極で出来た氷でも、京都先斗町に降った雪でも、「溶けて流れりゃみな同じ」…と昔の歌にあるもんなぁ。え?雪はこないにしょっぱない?まぁ、細かいことはえぇがな。今日はハモも食べんとなぁ。

【作】
稲原和彰

京都精華大学マンガ学部
マンガ学科カートゥーンコース3年生

水上都市として思い出したのが、ベネツィアでした。子供の時から憧れている街でもあります。街に水があふれていても、あんがい楽しく暮らしていけるかも…というのがテーマです。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

いい集中力だね。僻轍図なのでかなり難しいんだけど、しっかりと手を抜かずに仕上げている。キミがこんなに根気強かったとは驚いた(笑)。絵としても、とてもグレードが高いよ。
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