「やっぱり燃費からいったら、トオル君よ。だって掃除機が近づいた瞬間笑ってるし」「でもナオちゃんの持久力にも感心するわ。ずっと声あげて笑ってるじゃない。一部屋掃除してる間、電気が切れたことないんだから」「力強さではサトシ君よ、絶対!笑い声に張りがあるのよね。あの子ならエアコンなんかも大丈夫じゃない?」「でも、園長も考えたわよね。少子化で入園数を確保するのが大変だからって、子供の笑いエネルギーを多く提供してもらった家に対しては、その分、保育料を差し引くサービスを始めたんたから」「いいんじゃない。親も喜んでるし、子供達も楽しそうだし」「私達も笑わせてもらって…提供した分はお給料に上乗せして欲しいなぁ」「それ、いいねぇ」「でも…絶対、シワが増えるわよ」
【作】 東野恵美子 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授