いるんだよねぇ、こういう人間が。年が明ける瞬間に、何か人と違うことをしたがるヤツ!で、よりによって「象のシーソーで見に行こう。誰よりも早いご来光ツアー」ですか。やんなっちゃうねぇ。大晦日でも正月でも、昇ってくるお陽様は一緒だっつーの。こんな真夜中に動物園のベッドから引っ張りだされる身にもなってほしいよ。はいはい。文句言わずに跳べばいいのね。飛ばした後のことは知りませんよ。その背中に背負った機械が何とかしてくれるのね。ふ~ん。まぁ、大量の燃料を使ってロケットを飛ばすよりはエコなのかねえ。おっと、もう時間だ。波の下にも都があるって書いてたのは平家物語だったっけ。それじゃあ、空の上にも都があるか見て来てくださいね。いきますよぉ、せーのッ!
【作】 小林 徹也 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授