いやな予感してたんやなあ。太陽系の中でしかもこの地球いう星をクジでひいた時からなあ。思たとおり、ろくなのが釣れへん。他の星で嫌われてる「人間」ばっかり引っかかりおるわ。こら今年の銀河大星雲熟年釣り大会の上位入賞はあきらめんとあかんな。せっかくこの日のために奮発していいエサ買うてきたのになあ。純度100%の天然の水やで。そやのにこの「人間」の奴ら、数が多い上に悪賢いもんやから、他の動物のところへ水が回らんように堰き止めてしまいよる。ホンマ、ろくなことしよらへん。あ~あ、水星あたりはきれいな生物が釣れてるんやろなあ。あっと! 釣れた思たらまた「人間」で、しかも政治家やないか! マイナスポイントやで。勘弁してや~。
【作】 斉藤由美 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース4年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授