2002年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 「左足の使い道は?」

聞いたって!どないも割にあわない、割り箸のお話。

あ、痛。痛いって!ほんまにもう、勘弁してや。そら確かにこの不況下やさかい使うてもらえるんやったら何でもええとは言うたけどやな、いきなり割り箸に転職ちゅうんはちょっと。いや、わかってるで。杉さんや桧さんや柳さんかて、高級割り箸として立派にやったはるよ。そやけど結局は使い捨てっちゅうとこが、なんや甲斐がないっちゅうか侘びしいっちゅうか。聞くところによると、この国で一年に使われる割り箸の数いうたら、約230億膳らしいがな。つまり一人平均が、え~と、まあええわ。とにかくようけ捨ててるいうこっちゃ!な、虚しいやろ。侘びしいやろ。大正時代から続く文化かなんかしらんけど、そろそろ考え直してくれ。わしの右足まで削られる前にな!


【作】
小野塚利枝

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

2年生の春、国際マンガ展のニューヨーク開催時に現地スタッフとして活動したことは、私自身の作風や進路に大きく影響しました。今回の作品にも反映されていると思います。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

しっかりしたいい絵だね。他の学生にも評判の良かった作品だ。すごいアイデアというわけではないが、「もっとどうにかならないか…」とねばって考えたところに結果が出たね。
2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
2004年 2003年 2002年 2001年 2000年
1999年 1998年 1997年 1996年 1995年