なんとまあ。よくもこれだけ沢山の穴ぼこを、空ん中へあけまくったことだねえ。これがウワサのオゾンホールの森かあ。さて、それじゃあとりあえず、手前から塞いでいきますかね。よっこらしょっと。あ、意外と簡単につくもんだね。さすが、科学の粋を集めた超合金製のフタだよ。くっつけんのが人力ってとこが笑えるけど。いや、グチじゃないって!感想だよ、感想。とにかく、なんとか今年中にノルマを終わらせて、次の正月には給料持って家へ帰んないとなあ。なんたって、22世紀最初の正月なんだから。しかし、たとえツギハギだらけになってもこの地球に住み続けようってんだから、人類と地球てのは腐れ縁だねえ。…なんか、うちのカミさんと俺みたいだな。
【作】 丁 王奇榮(チョン・キヨン) 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授