2002年
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 「黒いものにフタ」

直せばまだまだ使えます。来年もどうぞ、よろしゅうに。

なんとまあ。よくもこれだけ沢山の穴ぼこを、空ん中へあけまくったことだねえ。これがウワサのオゾンホールの森かあ。さて、それじゃあとりあえず、手前から塞いでいきますかね。よっこらしょっと。あ、意外と簡単につくもんだね。さすが、科学の粋を集めた超合金製のフタだよ。くっつけんのが人力ってとこが笑えるけど。いや、グチじゃないって!感想だよ、感想。とにかく、なんとか今年中にノルマを終わらせて、次の正月には給料持って家へ帰んないとなあ。なんたって、22世紀最初の正月なんだから。しかし、たとえツギハギだらけになってもこの地球に住み続けようってんだから、人類と地球てのは腐れ縁だねえ。…なんか、うちのカミさんと俺みたいだな。


【作】
丁 王奇榮(チョン・キヨン)

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

人間が様々な難病を克服する度に、また新たな病気が生まれる。地球環境問題もそれに近いものがあるのかもしれません。それでも地球はずっとここにあると思います。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

こんな風にオゾンホールがうまく処理できれば問題はないね。わかりやすい表現で、ズバリ!マンガならではの無駄のない画面処理が、効果的に活かされている作品だ。
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