「てやんでぇ! こちとら江戸っ子でぇい。今さらジタバタしやしねえよ。ただよ、悔しいじゃねえか。いくら地球様が暑くなってきたからって海水の量が減るってんで慌てて油の膜でおおっちまうなんて…。人間ってやつは浅はかだねえ。自分で自分の首を締めてやがる。本末転倒っだつーんだ。海水が蒸発しなきゃ雲はできねえ。もちろん雨も降らねえ。ますます地球上の水分は減るんだよ。ちったあ頭を使えよ。そんなだから地球がこんな馬鹿な様子になっちまうんだよ。へん! オイラもこんな世の中に未練はねえや。ひと思いにガブリといきやがれってんだ!」「せっかくやけど、連日テンプラやねん。なあ、知り合いに刺身いいひんか?」
【作】 目木美穂子 京都精華大学芸術学部 マンガ専攻4年
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授