「ボス、大変です。故郷の星に帰れません。」「何をばかなことを。ちゃんと迎えの手配はしただろう。」「それがですね、今、搭乗予定の広場に行ったら…。とにかく来て下さい。」「アッ! 何だこれは!」「僕たちが乗る予定の船です。」「溶けてるじゃないか!」「最近、雨の酸性度数が上がってますしね。」「人ごとみたいに言ってるんじゃないよ! あ~ぁ、安い飛行機会社に頼むとこれだから。」「どうします?」「見殺しにはできん、助けよう。もう、だから梅雨時の地球出張はヤなんだよ!」「ボク、帰りたい。これ以上地球にいたらボスみたいに髪の毛がなくなる。」「髪だけですめばいいけどな。実はこれ、付け眉、付けまつげだよ。オシャレだろ!!」
【作】 西川 享子 京都精華大学大学院 マンガ専攻4年
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授