アダダダ、ちょっと待ち~な!なんやねんな!! 一難去ってまた一難とはこのことや。いや、一難どころやあらへん。飛行訓練中に霧にまきこまれて部隊とはぐれるわ。食料は積んでへんわ。燃料はあっという間に底をつくわ。ほんま、ようパラシュートが開いたこっちゃ…って言うたらこれやがな。地図ではここ森のはずやし、民家もあったと思たんやけどなぁ。ひからびた木ぃしか見えへん。あかん。高度が落ちてきたがな。しかも、風もやんできよった。このままあの上に落ちてしもたら、“みたらしだんご”か“あぶりもち”や。そういや、しばらく食べてへんな…って違うがな!それどころやあらへん。ほんま、あかん。うわ~!これやったら捕虜になった方がましや~!!
【作】 藤南 享子 京都精華大学芸術学部 マンガ専攻4年
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授