2004年
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 「ピカッと大放出」


笑顔で稲妻しょいこんで、カミナリオヤジの再出発。

 うれしいのう、うれしいのう。わしのような年寄りのカミナリでも役に立つというてくれるんじゃから。こうしてこの小さい器に電気を詰めていけばいいんじゃろ。いやいや、わしも若い頃は低気圧に乗って太平洋上を駆け回ったもんだがな。最近は腰が痛うて思うように太鼓も打てんし、稲妻も地上まで届かんし。女房子供の前でもなんや肩身が狭ぅて辛かったが、思い切って人間界の「エネルギー提供者募集」に申し込んでみて良かったわいな。雲上の家で粗大ゴミ扱いされることを思えば、どんなに毎日張り合いがあるか! 一昔前は「地震カミナリ火事オヤジ」といえば怖いものの代名詞だったが…、見たところ、最近は人間のオヤジもたいして怖がられてなさそうじゃの~。

【作】
清水紋加

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

私自身はカミナリ、子供の頃から大好きなんですよ。空が暗くなってきて、遠くからゴロゴロって聞こえ出すと、ワクワクします。友達からは、変わってるって言われますけど(笑)。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

カミナリの利用法はいろんなマンガにしばしば登場するアイデアなんだが、ここまできちんと描いたのは見事。カミナリ電池の「産地直送」というのも、ツメが効いててとてもいいよ。
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