「機長、ただいま充分な高度に達しました」「よし、じゃあ自動操縦に切り替えようか」「はい。…機長。ボクは正直なところ、今回のフライトはかなり不安だったんですよ」「新しい燃料のことだろう」「そうです。いくらテストで太鼓判を押されてても、やはり…」「まあ、豚の排泄物を利用して飛べと言われれば誰でも最初は面食らう。私もそうだったよ。しかしこの空のためには、やはりできる限り自然に近いほうがいいからね。乗客も納得していることだし。」「ボクとしては学生時代から憧れていたこの職業が少々イメージダウンしてしまったことがショックなんです。それに…なんとなく臭うし…」「あ~気にするな。この臭いは私のナニだから。すまんな、つい」「ますますショックです~!」
【作】 崔 賢貞(チェ・ヒョンジョン) 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授