2003年
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 「もどって来たね」

小春日和のある午後に。粋な計らい、再会のとき

 「工場長、見てくださいよ。あの二人のうれしそうな顔を。私の言ったとおりでしょう」「う~む。確かになあ。君の夢枕にわが社の牛乳パックが立ったと聞いた時は、正直言って信じられんかったが…。なるほど、製品に加工されても故郷を忘れておらんかったというわけか」「あの木と牛乳パックってきっと並んで生えてたんですよ。元は親子だったんですかね。それとも恋人同士かな。何にせよ、かわいそうですよね。人間の勝手で引き離されてしまって」「まあ、いつかあの木も切り倒されて何かに利用されてしまうだろうがな。それも運命だ。しょうがないさ」「だからせめて、資源はしっかりリサイクルして使い切りましょうよ!でも…あの牛乳パックだけは、ここに置いていきましょうかね」


【作】
河合 亜寿香

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース2年生

地球環境問題と言ってもなかなか実生活に反映はされてないんです。でも、今、住んでいる所の水道は定額で使い放題なんですけど、やっぱり無茶には使えないです(笑)

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

なんてやさしい絵なんだろう。この地球に住んでいるのが楽しくて仕方が無いと言うような…。線ものびのびしているし、ますます自分のスタイルで描けるようになるよ。
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