2005年
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 「白すぎる公園」

 足の下から懺悔の響き。白砂が飲み込む人の罪。

 お姉さん、どっから来たの?ずっと歩いてきたの?ここ?僕たちの公園だよ。僕たち、ず~とここで遊んでるんだ。お父さんとお母さん?いないよ。ここには僕たちしかいないんだ。前はもっといっぱいいたんだけどね。今は僕たち3人だけ。寂しくないよ。静かだし、砂漠の砂はキレイだしね。大人って…汚いんでしょ。バイキンみたいにそこらへんを汚してまわるんだよね。それで地球ってこうなったんだよね。お姉さんも大人なの?まだ子供だったら入ってもいいよ。ウソはついちゃだめだよ。消えちゃうよ。心がキレイじゃないと砂が食べちゃうんだ。その後、花が咲くよ。ほら、そこにも咲いてるでしょ。こないだ女の子をいじめた子の花なんだ。…もう行くの?どうして?-緒に遊ぼうよ…。


【作】
阪西 歩

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

感情を体の奥の方に秘めているような人形の表情に強くひかれます。作品に描く人物もついそんな表情になってしまいますね。ジュザブロー氏の作る人形なんて大好きです。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

モノクロの画面だから、余計に不気味だ。砂漠化してしまった世界を鋭く描いた告発マンガだね。右下の少年の存在にドキッとさせられる。ブラックユーモアの秀作だと思うよ。
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