20××年×月×日。今日、お父さんとお母さんと一緒に町内の遠足に行きました。遠足といっても場所は隣町にある「砂漠化体験ドーム」です。ここに来るのはもう4回目です。当番制で、将来水が少なくなった時に備えて練習をするんです。「大切なことだから」とお父さんは言いますが、機械で作った雲からの水はまずくて、私はきらいです。お母さんは練習の後「肩がこるし肌が荒れる」と言って、必ずトモちゃんのお母さんとエステに行きます。お父さんも「息抜き」にパチンコに行きます。そこで電気やお水をたくさん使っています。何か変だと思っているのは、私たち子供だけかなあ? ねえ、先生。
【作】 林 正洙(リム・ジョンス) 京都精華大学芸術学部 マンガ専攻4年
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授