2001年
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 「これで安心」

氷の世界に想いをはせて。がんばれ、働くお父さん!

わたしのお父さんは、地球の南極というところで働いています。今の地球は暑くなりすぎて、溶けた氷河の水のために陸地はほとんどなくなっています。それで父さんたちは大きな堤防を造って、これ以上、氷が陸地にせまって来ないようにしているのだそうです。わたしが「どうしてもう誰も住んでいない地球で働くの?」と聞くと、お父さんは「昔の地球人は過ちをおかして地球をだめにしてしまった。その教訓は形にして残しておかないと、人間はまた同じ事を繰り返すかもしれないから」と言いました。この間、お父さんが小さな氷河のかけらを持って帰ってきてくれました。酸性雨のせいか、少し酸っぱくてしょっぱい味がしました。地球の涙だったのかもしれません。

【作】
佐藤 充

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

どうにもならないと判っていても、「とりあえず」と付け焼き刃な応急処置をせずにはいられない。それが人間の性ですよね。地球環境問題はその極みなのかもしれません。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

地球温暖化で押し寄せてくる氷を、壁で防ぐ人間。そんな人間の愚かさを笑うのは、マンガの大切なアイデア源だ。巨大な氷の迫力を出すために、水しぶきも描いて欲しかった!
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