勇んで出はったわりには、早いご帰還ですなぁ。「オゾンホール突き抜けて、宇宙へ飛び出すんや~!」言うてここ出発しはってから、まだ1時間もたってしまへんで。えらい真っ黒クロスケになってしもうて、おじいさんからもらわはったご自慢のマント、見てみなはれ。ボロボロのススだらけですがな。いくらおじいさんがスーパーマンとか言う人でも、あんたはんは凡人でっしゃろ。形だけ真似てもあきまへんて。上へ行くほど、モノ凄い紫外線ですさかい。そんな自分だけ地球からおさらばするようなセコイ根性では、ヒーローの血が泣きまっせ。とりあえず、あてらペンギンと一緒に、この南極の水で頭冷やしなはれ。もう大分ぬるうおますけどな!
【作】 星田宏明 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授