1995年
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 「出口はどこ!?」



老犬の語る老いらくの楽しみと、地中に埋もれゆく青春。

「いやぁ、荒れ放題だった空き地もきれいに整備されて、今はこのとおりの駐車場。おかげでご主人様は車が買えたし、ワシもこの年でドライブなんてものを楽しめるようになったんじゃ、うん。おかげで毎日、楽ちんじゃ。」「冗談じゃないわよ。アタシはどーなるのよ。これじゃ一生、日の目を見ないじゃないの。アタシはまだ若いのヨ。花も実もある乙女なのヨ。人生これからなんだから。もう!誰よ、こんなところにコンクリートなんてひいたのは!」

【作】
山崎麻子

京都精華大学美術学部
マンガ専攻4年

自分の家の近くで唯一残っていた土の道が、最近ついにコンクリートの道になってしまったことをヒントにしました。今は、もっと自分の画風を確立して高めていくのが目標かな。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

4回目でやっと女性の登場。でも前回までの男性に比べると絵のパンチが少し弱いかな。マイペースで自分の画風を押し通しているところは立派だと思うよ。
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