こりゃまた、えらい簡単に足が確保できたもんやなぁ。1時間ばかし河原町をフラフラしとったたけで、こない集まってきてしもた。ここんとこ街がキレイになりすぎて、あんたらも行くとこがないのんか?最新のコンピュータで制御されてたら、オチオチ厨房へも入られへんわなぁ。残飯も全部、バイオエネルギーに変わってしもてるしなぁ。このまま、あたいを運んで行ってくれるか? ほ~、なかなか速いし揺れも少ないわ。快適快適。ちょっと待ちや。この箱とゴムチューブで…どや、立派な車やろ。ほならこのまんま川端通に出て、鴨川沿いにずっと北上して行こか。聞くところによると、京都国際会館で、車の展示会をやってるらしいんや。これかて正真正銘のエコカーや。みんなに見てもらおっ。きっと美味いもんが食えるで~。
【作】 宮本真紀 京都精華大学芸術学部 マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生
【評】 ヨシトミヤスオ 京都精華大学芸術学部・ 教授