1996年
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 「フロンガス・シャワー」

雨、降りしきる秋の午後 色白美人たちの深いためいき

「あ~あ、早くこの雨がやまないかなあ。せっかくおしゃれしても、毎日逢うのが同じ寮のメンバーじゃ張り合いないもん。」「でも晴れたからって、2時間も日光にあたったらスグ皮膚ガンで病院行きよ。だから世界中、年間200日以上を人工雨期期間にしたってテレビで言ってたもの。」「昔のスプレー商品の中のフロンのせいでオゾン層が破壌されて、紫外線がきつくなって…それで現在のアタシたちが病気で苦しむなんて、割あわないわよね。」「こんなになっても、美容に命かけるアタシたちも、かなりたくましいと思うけどね。」「うん。男に生まれてこんなに美しいなんて、罪よねえ。」

【作】
松野祐未子

京都精華大学芸術学部
マンガ専攻4年

同じ様に地球環境問題をテーマにしていても、各々の捉え方の違いがマンガには正直に出ますよね。だから、ここに掲載されるための選考会で色んな作品を観るのがいい勉強になるんです。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

9月の新聞に南極上空のオゾンホールがついに人類史上最大になったって…。 ヘアースプレーのフロンガス使用量は減ってるらしいけど。絵はまだまだだが、まとまり感はグッド。
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